クラミジアとは、クラミジア・トラコマティスという細菌によって引き起こされる性感染症(STI)の一つです。特に若年層に多く、日本で最も多い性感染症とされています。
症状
クラミジア感染症は、男女ともに無症状であることが多く、感染に気付かないまま他者に感染させてしまうことがあります。
男性の症状
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排尿時の痛み
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透明または白色の分泌物
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精巣の腫れや痛み
女性の症状
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不正出血
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下腹部の痛み
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性交時の痛み
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おりものの増加や異常
※ 無症状のまま進行すると、女性では骨盤内炎症性疾患(PID)を引き起こし、不妊症や子宮外妊娠の原因となることがあります。
感染経路
クラミジアは以下の方法で感染します。
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性行為(膣性交、肛門性交、口腔性交)
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オーラルセックスでも喉に感染することがあります(咽頭クラミジア)。
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出産時に母親から赤ちゃんへ感染することもあります(新生児クラミジア)。
検査方法
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尿検査(男性に多い)
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膣分泌物や子宮頸管分泌物の検査(女性)
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喉や直腸の検査:オーラルやアナルセックスの経験がある場合
定期的な検査を受けることで、早期発見・早期治療が可能です。
治療方法
クラミジアは抗生物質で治療できます。
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アジスロマイシン:1回の服用で済むことが多い
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ドキシサイクリン:1週間程度服用
注意点
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パートナーも同時に治療することが重要です。
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治療期間中は性行為を控える必要があります。
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再感染のリスクを避けるため、治療後に再検査を受けることが推奨されます。
予防方法
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コンドームを正しく使用する
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性行為前に相手と感染症の有無を確認する
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定期的な検査を受ける
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不特定多数との性行為を避ける
クラミジアは早期発見・治療をすれば完治することが多いですが、放置すると重篤な合併症を引き起こす可能性があります。少しでも不安がある場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。