ホルモンバランスの変化は、加齢とともに体に起こる自然な現象であり、体重の増減・体型・気分・健康状態に大きな影響を与えます。ここでは、男性と女性に分けて、それぞれのホルモン変化の特徴とその影響、対策について詳しく解説します。
女性のホルモンバランスの変化
主なホルモン:エストロゲン(女性ホルモンの一種)
年齢とエストロゲンの変化
年代 | ホルモンの状態 | 身体への影響 |
---|---|---|
20〜30代 | 分泌がピークで安定 | 肌のハリ・代謝良好・妊娠力も高い |
40代 | 徐々に低下し始める | 生理不順、むくみ、体脂肪増加が始まる |
50代(更年期) | 急激に減少 | のぼせ・ホットフラッシュ・内臓脂肪増加・骨密度低下 |
60代以降 | 低下したまま安定 | 筋力・代謝の低下、生活習慣病リスク増加 |
女性ホルモンの低下による主な症状
- 太りやすくなる(特にお腹)
- 骨がもろくなる(骨粗鬆症)
- 気分の変動(イライラ・不安感)
- 肌の乾燥やたるみ
- 睡眠障害(中途覚醒、寝つきが悪い)
対策(女性の場合)
-
イソフラボンを摂る(大豆食品)
→ エストロゲン様作用が期待できる
(例:豆腐、納豆、豆乳) -
適度な有酸素運動+筋トレ
→ 内臓脂肪の増加と骨密度低下を防ぐ -
ビタミンD・カルシウム補給
→ 骨の健康維持に必須 -
婦人科でのホルモン補充療法(HRT)相談もあり
男性のホルモンバランスの変化
主なホルモン:テストステロン(男性ホルモンの一種)
年齢とテストステロンの変化
年代 | ホルモンの状態 | 身体への影響 |
---|---|---|
20〜30代 | 分泌がピーク | 筋肉量・性欲・活力が高い |
40代以降 | 緩やかに減少 | 体脂肪増加・やる気減退・筋肉量減少 |
50代〜 | さらに低下 | 男性更年期症状(LOH症候群)も出る場合あり |
テストステロンの低下による主な症状
- お腹まわりに脂肪がつきやすくなる
- 筋肉が減り、基礎代謝が下がる
- うつっぽくなる、集中力の低下
- 性欲や活力の低下
- 骨密度が下がる(まれに骨粗鬆症)
🛠 対策(男性の場合)
-
筋トレ(特に下半身)+たんぱく質摂取
→ テストステロン分泌を促進する -
良質な睡眠の確保(7〜8時間)
→ 睡眠中に分泌されやすい -
ストレスの軽減(コルチゾール↑でテストステロン↓)
→ マインドフルネスや趣味の時間を意識的に取る -
適度な日光浴(ビタミンD生成)
→ テストステロン分泌をサポート -
アルコール・喫煙の控えめな習慣
男女のホルモン低下と「共通のリスク」
リスク | 解説 |
---|---|
体脂肪増加 | 特に内臓脂肪型肥満が増える傾向に |
骨密度低下 | 両者とも骨粗鬆症リスクが上がる |
代謝低下 | 基礎代謝が落ち、太りやすく痩せにくくなる |
心の不調 | 更年期やLOH症候群でうつ・不安・やる気低下が起こりやすい |
まとめ:年齢とホルモンの関係
- 加齢によるホルモンの変化は自然なもの
- しかし、生活習慣・食事・運動でコントロール可能
- 不調を感じたら、婦人科・泌尿器科・内科での相談も有効
さらに詳しく知りたい場合は、例えば:
- 更年期におすすめの食事
- 男性ホルモンを高める具体的な筋トレメニュー
- サプリの選び方(イソフラボン、亜鉛、ビタミンDなど)