アフターピルとピル

アフターピル低容量ピル、中容量ピル、高容量ピルの違いについて、以下に詳細に説明します。

アフターピル

アフターピル(緊急避妊薬)は、性交後に使用する薬で、妊娠を防ぐために緊急的に使用される薬です。アフターピルは、避妊方法として定期的に使用されるものではなく、避妊に失敗した場合や避妊をしなかった場合に使用します。

  • 目的:避妊失敗や避妊をしなかった場合に、妊娠を防ぐために使用。

  • 使用タイミング:性交後72時間以内(一部は120時間以内)に服用する必要がある。使用するタイミングが遅れると効果が低くなる。

  • 主な成分

    • レボノルゲストレル(Plan Bなど)や、ウリプリスタールアセタート(ellaOneなど)。

    • レボノルゲストレルは、排卵を遅らせる、または受精卵が子宮に着床するのを防ぐ働きがある。

  • 服用方法:通常、1回の服用で1錠(あるいは2錠)を服用するが、メーカーや種類によって異なる。

低容量ピル、中容量ピル、高容量ピルとの違い

低容量ピル、中容量ピル、高容量ピルは、主に定期的な避妊治療目的で使用される薬であり、アフターピルとは以下のように異なります。

1. 目的

  • アフターピルは、緊急避妊のための薬です。避妊に失敗した後や避妊をしなかった場合に使います。

  • 低容量ピル、中容量ピル、高容量ピルは、定期的な避妊を目的として、日常的に服用します。また、月経不順や月経痛の改善、ホルモンバランスの調整など、治療的な目的でも使われます。

2. 服用タイミング

  • アフターピルは、性交後できるだけ早く服用する必要があります(通常72時間以内)。

  • 低容量ピル、中容量ピル、高容量ピルは、毎日定期的に服用することが求められ、1回の服用が長期間の効果を持つのが特徴です。

3. 効果の持続

  • アフターピルは、1回限りの服用で、緊急的に効果を発揮しますが、長期的な効果はありません。

  • 低容量ピル、中容量ピル、高容量ピルは、継続的な服用により、避妊効果や治療効果が長期的に続きます。

4. 成分と作用

  • アフターピルの成分は、主にプロゲスチン系(レボノルゲストレル)やウリプリスタールアセタートで、排卵の遅延や受精卵の着床防止が主な作用です。

  • 低容量ピル、中容量ピル、高容量ピルは、エストロゲンプロゲステロン(またはその類似物質)の複合的な作用で、ホルモンバランスを調整し、排卵の抑制、子宮内膜の変化、頸管粘液の変化などで避妊を行います。

5. 副作用の違い

  • アフターピルは、使用後に吐き気、頭痛、不正出血などの一時的な副作用が出ることがありますが、服用は短期間です。

  • 低容量ピル、中容量ピル、高容量ピルは、長期的に服用するため、副作用が出ることがあります(例:体重増加、血栓症のリスク増加など)。また、長期使用により副作用が減少することもあります。


まとめ

特徴 アフターピル 低容量ピル/中容量ピル/高容量ピル
使用目的 緊急避妊(避妊失敗後) 定期的避妊、月経不順の改善、治療目的
使用タイミング 性交後72時間以内(最大120時間) 毎日定期的に服用
効果の持続 一回限り、即効性 長期的に避妊効果が持続
成分 レボノルゲストレル、ウリプリスタールアセタート エストロゲン+プロゲステロンまたは類似物質
副作用 吐き気、頭痛、不正出血など(短期的) 体重増加、血栓リスク増加など(長期的)

アフターピルは緊急避妊薬で、服用後すぐに妊娠を防ぐ効果を発揮します。一方、低容量ピル、中容量ピル、高容量ピルは定期的に服用することで、避妊とともに、月経不順の改善や治療などの目的にも使用される薬です。

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