粉瘤の治療方法は、以下のような選択肢があります:
1. 経過観察
粉瘤が小さく、痛みや感染の兆候がない場合は、経過観察を行うことがあります。医師の指示に従い、定期的に状態をチェックし、進行しないか確認します。
2. 外科的摘出(手術)
粉瘤の治療で最も一般的なのは、外科的に摘出する方法です。摘出手術では、粉瘤の嚢を完全に取り除くことが重要です。嚢を取り残すと、再発する可能性があります。手術は局所麻酔を使用して行われることが多く、比較的簡単に処置が可能です。
- 手術の流れ:
- 局所麻酔を行い、痛みを感じないようにします。
- 小さな切開を加えて、粉瘤の内容物(皮脂や角質)を取り出します。
- 可能な場合、嚢袋を完全に取り除いて再発を防ぎます。
- 傷口を縫合して治療が完了します。
手術後は数日間の経過観察が必要で、傷が治るまで数週間かかることがあります。
3. 切開排膿(感染がある場合)
粉瘤が感染して膿がたまった場合、切開して膿を排出する処置が行われることがあります。この処置では、まず膿を取り除き、感染を防ぐために抗生物質が処方されることがあります。
4. ステロイド注射
少しの腫れや炎症がある場合には、ステロイド注射が行われることもあります。これにより、炎症を抑えることができ、粉瘤の大きさや痛みが軽減することがあります。ただし、完全に粉瘤を除去することはできません。
5. レーザー治療(まれ)
粉瘤の小さいものや表面に近いものに対して、レーザー治療が行われることもあります。これは、外科的手術が難しい部位や患者に対して選ばれることがあります。
6. 再発予防
粉瘤を完全に取り除くためには、嚢袋ごと摘出することが重要です。もし摘出が不完全な場合、再発する可能性が高くなります。そのため、専門の皮膚科医による手術が推奨されます。
粉瘤が感染して痛みがひどくなる前に早めに治療を受けることが大切です。感染を放置すると、膿がたまり腫れがひどくなり、手術が難しくなることもありますので、早期の対応が重要です。