呼吸法

呼吸法(こきゅうほう)とは、意識的に呼吸の仕方をコントロールすることで、心身の状態を整える技法の総称です。健康法、スポーツ、ヨガ、瞑想、リハビリ、メンタルトレーニングなど、さまざまな分野で使われています。


■ 呼吸法の基本的な考え方

呼吸は通常、無意識で行われていますが、意識して調整すると次のような効果が期待できます。

① 自律神経の調整

  • ゆっくりした呼吸 → 副交感神経が優位になりリラックス
  • 速い呼吸・浅い呼吸 → 交感神経が優位になり緊張状態へ
    → 呼吸を変えると、気分や身体の反応が変わります。

② 酸素の効率的な利用

  • 深い腹式呼吸などは肺の下部まで空気が入り、酸素の取り込みが増えます。

③ 心拍数や血圧の安定

  • ゆっくりとしたリズム呼吸は血流や心拍の変動を整え、ストレス軽減に役立ちます。

④ 集中力・運動パフォーマンスの向上

  • アスリート、武道、歌唱、演奏では呼吸法が技術そのものに直結します。

■ 代表的な呼吸法

1. 腹式呼吸(横隔膜呼吸)

横隔膜を大きく動かす基本の呼吸法。

  • 鼻から吸ってお腹を膨らませる
  • 徐々に吐いてお腹をへこませる
    → リラックス効果が高い。

2. 胸式呼吸

胸郭を使って吸う。

  • 交感神経を刺激しやすく、運動時や緊張時に使う。

3. 4-7-8 呼吸(リラクゼーション)

  • 4秒吸う
  • 7秒止める
  • 8秒吐く
    → 不安の軽減や寝つき改善に用いられる。

4. ボックスブリージング(特殊部隊やアスリート)

  • 4秒吸う → 4秒止める → 4秒吐く → 4秒止める
    → 集中力アップや精神の安定に効果。

5. 片鼻呼吸(ナディショーダ/ヨガ)

片方の鼻を交互に使う呼吸。
→ 自律神経バランスを整えるとされる。

6. ドローイン(体幹トレーニング)

呼吸を使って腹横筋を使う方法。

  • ゆっくり息を吐きながらお腹をへこませる
    → 腰痛予防・姿勢改善・ぽっこりお腹に役立つ。

■ 呼吸法のメリット

  • ストレス・不安の軽減
  • 睡眠の質向上
  • 血圧の安定
  • 集中力・判断力アップ
  • 運動パフォーマンス向上
  • 自律神経の調整
  • 姿勢改善・体幹強化

 

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