百日咳(ひゃくにちぜき、英: Whooping cough または Pertussis)は、ボルデテラ・パートゥシス(Bordetella pertussis) という細菌によって引き起こされる、非常に感染力の強い呼吸器感染症です。
主な特徴
特徴 | 内容 |
---|---|
原因菌 | Bordetella pertussis(百日咳菌) |
感染経路 | 飛沫感染(咳・くしゃみによる) |
潜伏期間 | 約7〜10日(場合によっては21日) |
感染力が強い時期 | 症状が出始めた数週間 |
主な症状と経過
百日咳の症状は 3つの段階 に分けられます:
- カタル期(1~2週間)
- 軽い咳、くしゃみ、鼻水、微熱など
- 風邪と見分けがつきにくい
- 痙咳期(けいがいき/2~6週間)
- 発作的で激しい咳が続く
- 咳の後に「ヒュー」と吸気音(笛のような音)がする(特に小児)
- 嘔吐を伴うことも
- 夜間に悪化しやすい
- 回復期(1〜2か月)
- 咳は徐々に軽減するが、しばらく続く
- 再感染しやすい時期ではないが、体力が落ちている
重症化リスクが高い人
- 乳幼児(特に6か月未満)
- ワクチン未接種者
- 高齢者
- 持病がある人
乳児では無呼吸発作やけいれん、脳症を起こすことがあり、命に関わることもあります。
予防法
- 定期予防接種(日本では四種混合ワクチン)
- DPT-IPVワクチン:ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオの混合
- 生後3か月頃から接種開始
- 成人でも抗体が減っていることが多く、乳児への感染源となることがあるため、近年では成人への追加接種が検討されることも
治療
- 抗生物質(例:マクロライド系、クラリスロマイシン、エリスロマイシンなど)
- 発作的な咳に対する対症療法
- 重症例は入院管理が必要
注意点
百日咳は初期症状が風邪に似ており見逃されやすいですが、「咳が長引く」「咳の後に息が苦しそう」「嘔吐する」などがあれば早めに医療機関を受診しましょう。
投稿 百日咳 は メプラス - MEPLUS に最初に表示されました。