GABA(ガンマ-アミノ酪酸 / Gamma-Aminobutyric Acid)は、私たちの脳内で働く抑制性の神経伝達物質で、興奮しすぎた神経を落ち着かせて、リラックスや安定した精神状態をもたらします。
GABAとは?
項目 | 内容 |
---|---|
名称 | γ-アミノ酪酸(Gamma-Aminobutyric Acid) |
分類 | 抑制性神経伝達物質(脳内)/アミノ酸の一種 |
働き | 脳神経の興奮を抑える、リラックス効果、ストレス軽減、睡眠促進 |
主な分布 | 中枢神経系(特に大脳皮質・視床・海馬など) |
どんな働きをするの?
GABAは、「ブレーキ役」として神経伝達の興奮を抑え、精神の安定や身体のリラックス状態を維持するのに重要な役割を果たしています。
主な効果:
- リラックス作用
- ストレスや不安の軽減
- 血圧の安定(末梢血管の緊張緩和)
- 睡眠の質向上(深いノンレム睡眠を促す)
- 集中力・記憶力のサポート
他のホルモン・物質との関係
関連物質 | 関係性 |
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グルタミン酸 | 興奮性伝達物質。GABAとは拮抗する作用を持つ |
セロトニン | GABAの分泌を助ける作用がある(相互補助) |
メラトニン | 睡眠ホルモン。GABAによって深い睡眠が促進される |
ベンゾジアゼピン系薬(抗不安薬) | GABAの働きを強める作用を持つ(例:ジアゼパム) |
GABAはどこからくる?
- GABAは脳内でグルタミン酸から作られます。
- 食品からも摂取できますが、GABAは血液脳関門(BBB)を通りにくいため、食品として摂ったGABAが脳に直接届くわけではありません。
- ただし、GABA受容体に間接的に影響を与える食品や成分(例:L-テアニン)もあり、精神安定に寄与することがあります。
GABAを増やす・活かすための習慣
方法 | 説明 |
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瞑想・深呼吸・ヨガ | 自律神経を整え、GABA分泌を促す |
有酸素運動(ウォーキング・サイクリングなど) | 脳内GABAの活性を上げる |
発酵食品(納豆、漬物、キムチなど) | GABAを含む、または腸内環境を整える |
GABA含有食品・サプリ | GABAチョコレート、機能性表示食品など(効果は個人差あり) |
睡眠の質を上げる習慣 | 睡眠とGABAは相互関係が強い |
GABAが不足すると?
- イライラ・不安・落ち着きがない
- 不眠・寝つきが悪い
- 緊張・パニック傾向
- うつ傾向・集中力の低下
医療での活用
- 抗不安薬や睡眠薬(ベンゾジアゼピン系など)は、GABAの受容体に作用して効果を発揮します。
- てんかん治療薬なども、GABAの増加や活性化を目指す設計になっています。
まとめ
項目 | 内容 |
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名前 | GABA(γ-アミノ酪酸) |
働き | 興奮を抑えてリラックス・精神安定 |
主な効果 | ストレス軽減、安眠、血圧調整 |
不足時の影響 | 不安、イライラ、不眠、うつ傾向 |
増やす方法 | 瞑想、運動、発酵食品、良い睡眠、深呼吸 |
ひと言でいうと…
GABAは「脳と心のブレーキ役」で、現代人のストレスケアに欠かせない神経伝達物質です。
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