ザガーロの効能または効果に関連する注意

ザガーロ(一般名:デュタステリド)は、男性型脱毛症(AGA:Androgenetic Alopecia)の治療薬として日本でも承認されている内服薬です。添付文書の「効能または効果に関連する注意(5.1 および 5.2)」について、以下のように詳しく解説します。


5.1 男性における男性型脱毛症のみの適応である。他の脱毛症に対する適応はない。

意味:

ザガーロは「男性型脱毛症(AGA」という特定の脱毛症のみに対して効果が認められており、それ以外の種類の脱毛症(例:円形脱毛症、薬剤性脱毛症、牽引性脱毛症、ストレス性脱毛など)には効果が証明されておらず、使用してはいけないということです。

背景:

  • 男性型脱毛症は、ジヒドロテストステロン(DHT)という男性ホルモンの影響によって毛包が縮小し、薄毛が進行する疾患です。
  • ザガーロはこのDHTを生成する5α還元酵素(1型および2型)を阻害することで、脱毛の進行を抑える働きがあります。
  • 一方、他の脱毛症はホルモンとは無関係の免疫異常や外的刺激が原因であることが多く、ザガーロのようなホルモン制御薬では根本的な効果が期待できません

実際の使用上の注意:

  • AGAと診断された場合のみ使用する。
  • 脱毛の原因が不明な場合や、女性、円形脱毛症などには使用しない。
  • 誤って他の脱毛症に使用すると、効果がないだけでなく、副作用のリスクが増す可能性があります。

5.2 20歳未満での安全性及び有効性は確立されていない。

意味:

20歳未満の患者に対しては、ザガーロの安全性(副作用のリスク)や有効性(AGA改善の効果)に関する十分な臨床データがないため、基本的に使用しないということです。

背景:

  • AGAは通常、思春期以降に進行が始まりますが、20歳未満の男性ではまだ身体やホルモンバランスが発展途上であり、長期的な影響(生殖機能やホルモンバランスなど)についてのデータが乏しいのです。
  • ザガーロはホルモン系に影響を与える薬のため、発育段階の若年層における使用は予期せぬリスクを伴う可能性があります。

実際の使用上の注意:

  • 医師は20歳未満の患者に対してはザガーロを処方すべきではない。
  • AGAの診断が20歳未満でなされたとしても、他の対処法(生活習慣の見直しや外用薬)を優先すべき。

まとめ

注意事項 内容
5.1 ザガーロはAGAにのみ使用可能。他の脱毛症には効果がなく、使用禁止。
5.2 20歳未満に対しては有効性・安全性が確認されておらず、使用を避けるべき。

 

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